2022/09/15
人間ドックの受診費用は高額になるため、なんとかして費用を抑えることができないのかと考える人は多いです。通常、病気の治療のために病院に通って医療費を支払うと、ケース次第では医療費控除を受けられる可能性があります。しかし、人間ドックのように身体の病気の治療が目的ではない検査を受けた場合の費用は、医療費控除の対象とはなりません。ただし、国税庁は、人間ドックや健康診断などの検査の結果、治療が必要となる重大な疾病が発見され、検査後にその発見された疾病の治療を行った場合は、この重大な疾病が見つかった時の検査は治療に先立って行われた行為とみなされて、受診費用は医療費控除の対象となり得るという見解を出しています。
つまり、人間ドックの検査を受診した結果、身体のどこかからがんが見つかり、検査結果の告知を受けた後にそのがんの治療を受けることになった場合は、がんが見つかった人間ドックの受診費用も身体の病気の治療が目的で受けた検査となり、医療費控除が受けられる可能性があるということになります。実際に医療費控除が受けられるどうかは、税務署や税理士などに相談してたずねると良いでしょう。なお、医療費控除の対象になっていたとしても、払いすぎていた税金の還付を受けられるのは税務署へ提出した還付申告の申請が受理されてから1ヶ月程度経った後になります。そのため、受診費用はいったんは全額支払わなければならないので注意しましょう。
